何処へ行くの、あの日



作品情報:2004年 MOONSTONE


はじめに:
いざ挑んだらとんでもなく自分の中で良作化してしまってちょっとありえない。


音楽:B+
ちゃんと場面に応じた曲調が作られているし全体的に上質。
OP・EDもなかなか。


絵:B+
結構どこにでもありそうな印象だが、なかなか上質。
個人的に立ち絵の比率がかなり好み。



シナリオ:A
なんと形容したらいいものかわかりませんが、強いて言えば切ないハッピーエンド
そこに至るまでの経緯や過程が分かりづらくですが積み重ねられていて、最後に上手く生かされていると思いました。
じゃっかん欠点というか、敵という存在をあんな影みたいな奴じゃなくて本格的に作りこんで、小さな放置されている伏線(と言っても放置しても問題ないくらいのレベル)をしっかり拾いきっていればさらに凄さが向上したんじゃないかなーと思いました。
全体的な物語のシナリオや作品と各キャラとの絡み具合(シナリオの温度差ってわけじゃなくて、作品全体としての矛盾点が無いというか)を見ても、かなり良いんじゃないかと思います。
欠点があまり無くて、割と全部が高水準といった作品。
なんつーかラストの一枚絵が切なすぎるけど最高でした。



すげー昔に自分で書いたであろうメモ

俺の解釈は間違ってるかもしれないけど。
絵麻は主人公と好き合う可能性のある世界を探してた。
本当に好きで、自分と結ばれない世界を見れば消去、他ヒロインと結ばれる世界も消去(=虫食いが発生する)。そういった枝分かれした様々な世界を見ていって探していたんだけど結局は皆無で。自分が死んで主人公の心に自分を留めておく世界もあったけど兄に酷い事をしていると思いこれも消去。最終的に絵麻は、「皆一緒の世界がいい」ということで全員が生きてて(男友人も)、絵麻自身もお兄ちゃんっ子の明るい性格のままに。それが「本当」の世界。絶望って言ってたけどそれは「本当」の世界では主人公と結ばれるコトがないから。すでに「本当」の世界を絵麻はもう垣間見てたのかもしれない。そんな中で結果はわかっているのに受け入れたくなくて、他に可能性がある世界を探っていたのかもしれない。

システム:B+
栞システムが少しややこしいかもしれない?
スタート画面のラストの工夫が良かった。というか好印象すぎた。


総評:A
流れ的にどうしても鬱っぽい展開を見ないといけないので、そういった系統がダメな人は割と嫌な気分になりそうです。
しかしそれでもプレイする価値はあり。是非。


-分かり易いまとめ-
絵       ★★★★★☆ 絵柄好み 等身高めで綺麗な雰囲気
シナリオ    ★★★★★☆ 全ルート攻略必須
音楽      ★★★★★☆ OP/ED/挿入曲が高品質
個人的お勧め度 ★★★★★★
システム    ★★★☆☆☆
使用度     ★★★☆☆☆
総合評価    ★★★★★☆ 高水準