like a butler




作品情報:2009年 AXL



はじめに:
ある意味基本的というか根本的というか、まぁ言ってしまえばキャラクターに「萌える」という要素は、ぎゃるげ類、特に学園(日常)モノに置いては不可欠なわけなんだけれども、意外とそれをプレイヤーに感じさせるのは難しいのかもなと、プレイしてきて思う。
シナリオや設定・それに応じた絵柄・声・キャラ達の魅力、と全体的な力量が何気にいる。ただ登場人物に属性をくっつけて安牌なイベントを発生させる、なんてのはもはや溢れすぎて誰しも食傷しているからだ。
自分はまだまだプレイした作品の数は少なくて完全なニワカですが、10、20とやってきた作品の中でその基本である「萌え」を感じた魅力的な作品というのは、振り返ってみると案外少ない。
新鮮味を失っているだとか少しばかり見慣れてきただとかそんなのお前の好みが狭いだけだろだとか色々あるかもしれないが、それでもやはり力量不足な作品が転がりまくっているというのも事実なんだと思う。

ごちゃごちゃ言ってるが、結局のところこの作品はそういったキャラが可愛いと思える魅力が十分備わっている出来だと、ただそれだけが言いたかった。



音楽:A
しっとり綺麗な雰囲気のものが多く、良い品質。
作品にも、場面の使用にも合っていると思う。
EDキャラごとが超俺得な上にクオリティが高い。



絵:A-
微妙な箇所も少しあるが、会話に合わせて動くのとカットインやSD系での演出も丁寧。
立ち絵の差分量と品質もそうだけど、得ろCGの力の入りようが尋常じゃない。可愛いと綺麗と得ろいを本当に巧いこと混ぜ込んだ絶妙なバランス
得ろCGで見せるキャラクターの、また違った「可愛さ」みたいな一面を魅力的に感じる事をよく知っているのだとしたら、それは正解だと思う。
この路線でずっと行ってほしいことを願います。



シナリオ:B+
ざっくり言うとお嬢様学校モノなんだが、最初に出てきた設定や舞台などはわりと深く描写されず。(お嬢様=アレみたいなプレイヤーが安易に予想できる事柄が多々出るし)
個別ルートも都合主義系が多い。「皆仲良く」とか「皆が幸せ」みたいな綺麗な感じが結構出るので人によっては萎えるという事が発生しそう。
良い点は仲間内での日常描写と協力感が結構しっかりしてるところ。イベントはかいつまんで端折ってるのも多いけどクドすぎずテンポ良くいけてるし、あんまぶっ飛んだことしてない割にテキストが面白いからサクサク読める。ただ個別ルート入った瞬間減速気味。
重い話やお嬢様特有のねちっこいうざさみたいなのも少し控えめにされてる印象。鬱陶しいけど。
仲間内のイベントとキャラ萌えの出来は良いと思うのでそこが好きならばそこそこ楽しめる内容。



システム:A-
結構動くしSkip周りも良い感じだと思う。



総評:A-
シナリオ自体は安牌かもしれないが、他は丁寧に作られたまずまずの良作
設定・声・絵柄が見事にマッチしたキャラ達も魅力。
仲間内イベントも良い具合なので、日常シーンマニア(?)だとより楽しめるかもしれません。
入門にもいける一本だと思う。



-分かり易いまとめ-
絵       ★★★★★☆ 高品質
シナリオ    ★★★☆☆☆ 
音楽      ★★★★★☆ 個別ED曲仕様
個人的お勧め度 ★★★★★★ 
システム    ★★★★★☆ 
使用度     ★★★★☆☆ 使用というより純粋にキャラが可愛い
総合評価    ★★★★★☆