峰深き瀬にたゆたう唄



作品情報:2006年 エウシュリー



はじめに:
基本的に普通のシナリオモノしかやらないわけですが、友人の勧めもありプレイしてみました。




音楽:A-
多少の被りはあるものの、戦闘やダンジョン探索を盛り上げる要素の一つとしてしっかり機能していた。
終盤は階層が深くなるごとに禍々しい雰囲気が出ていたりと工夫を感じる。曲の質もなかなか。



絵:A
種類はかなり豊富でキャラも多い。背景も素晴らしい。
が、全体的に女キャラの「硬さ」が気になる。細かいけど、指の太さやがっちりしている肩など女性描写が微妙なせいだと思う。可愛くないわけじゃないんだけど・・・。
体勢とアングルはどれも結構秀逸な出来なのでそれ以外は文句ないです。(というより好みの問題か)

ドット絵部分もSFC辺りを許容できるなら全く問題ないレベル。
階層によってダンジョンのオブジェクト等をガラっと変更している上に種類が相当多い。千切っては投げといった感じでかなり頑張ってると思われる。



シナリオ:B
シナリオ自体は普通に楽しめたが、問題はそこじゃなくて主人公だと感じた。
かなり自分勝手な言動が目立つ上に精神年齢も低く、プレイヤーが共感する部分がかなり少ない。何かあれば突っ掛かるしそれがクドかったりしてもう黙っとけよお前状態。なおかつそんな自暴自棄になって周りに迷惑をかけたのち、反省して冒険に出かけるのかと思いきや仲間達にしっかりした謝罪は無し。そんな主人公を見て喝を入れたり少しでも嫌悪を抱く仲間がいないというのも違和感。どんだけ甘くて優しいんですか?
そしてその魅力のあまりない主人公に登場人物の女性が好意を抱く理由がよくわからなかった
年上のキャラもうざったいのが多い。特に、愛情を感じない母親。演技も微妙だし。プレイしてて覚えてる事は「殴られた」だけです。
ちょっとしたお礼ってだけでHしたり露天風呂では男女裸でも普通だったりと、貞操観念がこの世界ではちょっと違うみたいで、基本和姦が多い作品なためか多少の違和感を持った。まぁビッチなノリが好きなら琴線に触れるシチュエーションと化すのでそれもありっちゃありなのかもだが。




システム:A-
好き勝手に洞窟を潜れるというわけではなく、章ごとにイベントやボスが待ち受けている階層まで行き消化するといった展開。
洞窟探索自体は前述の雰囲気作りの巧さも相まってかなり楽しめる要素になっている。
レベルもサクサクと上がる仕様なのでストレスを感じず。
武器や防具に熟練度があったり強化で派生させたりと、宝探しだけではなくキャラ強化のシステムも備わっているので飽きはこない。
セーブポイントはかなり親切な置き方をしているため巻き戻りは少なめ。(というかポイント多すぎるくらい)

以下、不満点。
アイテムを1個使うごとにいちいち閉じるウィンドウ。
確認のOn/Off設定はできるが、Onだと欄外に確認メッセージが出るため手間。(修理とか)
戦闘時や探索時のキャラ変更。





総評:A-
ゲーム部分はしっかりと作られており没入感があり楽しめるが、シナリオや主人公が大したことないのでテキストをスキップしたくなる衝動に駆られる。
ゲーム部分が楽しめない、といった印象の人にもおススメ。なかなか秀逸。ハマると時間を忘れてプレイしてしまいます。
シリアス部分も勿論あるが、どろっとした陰湿な印象はなく、全体的に暖かい雰囲気に仕上げている作品だと思います



-分かり易いまとめ-
絵       ★★★★☆☆ 硬い印象
シナリオ    ★★★☆☆☆ 
音楽      ★★★★★☆ 
個人的お勧め度 ★★★★★☆ 洞窟探索にハマる
システム    ★★★★★★ 
使用度     ★★★★☆☆ 種類豊富。和姦系。(※ビッチや竿姉妹は多い)
総合評価    ★★★★★☆