パティシエなにゃんこ


■良い意味でも悪い意味でもほんわかとした雰囲気を持つ

絵がロリ体系な感じで苦手だし純愛とかだるいわみたいに思ってた。
正直すいませんでした。面白かったです。



作品情報:2003年 ぱじゃまソフト
音楽:良い
絵:良い

シナリオと総評良い

タイトルや絵・音楽からもわかるように内容もほんわか甘々な雰囲気を持つ作品。
そしてどの要素にもある種の「可愛さ」を感じさせるよう作られている。
こういった統一感を持たせるところは個人的に好印象。
あれもこれもと中途半端に詰め込まず、シンプルで分かり易い。

シナリオの方だが、実は少しよろしくない。
というのも、純粋なほんわか作品ならではの主人公の鈍感さが目立つといった部分が少なからずあるからだ。
どいつもこいつもだけど、ぎゃるげの主人公達はもっと「人を好きになった」事に気付いてもいいのではないか。
その上で対象を意識したり、もっと知ろうとしたり、こちら側からアプローチをかけるようになるのが人間だろうし、恋愛は付き合う前のお互いがどぎまぎしている時期が一番楽しいと私は思う。
明らかなアプローチを相手からされているのに相手の気持ちに微塵も気付かないような奴が相手の気持ちを上手く考えられるとは思えない。
いやこれゲームだし。で割り切れる部分もあるんだろうが、人をしっかりと思う気持ちと受け取る気持ちを表現しないで何が純愛だよとも言いたくなるわけです。

と、まぁぼろくそに言ってるが、それでもまったりゆるゆるな雰囲気で進行している割に文章がさくっと読める魅力はあったりする
キャラクターが巧いこと描かれてるおかげで会話やイベントは安定して見れる。その上、長引かせずにいい具合にまとめて終わるのでしつこさも感じない。
「ガーン」やら「バシッ」やらのチープな効果音も、上記の流れがあるおかげでしっかり活きている。
こういったシナリオの配分やキャラがしっかり立っている要素があるおかげで、並な日常系統のゲームで必ず起きる「だるい」といった感情が沸きにくい内容になっているのだと思う。(沸くっちゃ沸くが)
矢口茉理姉小路冬華の会話だけでも是非見てほしい。

欠点は、やはり冒頭ら辺でも少し記載したが、個別ルートに入った時の主人公関係でのモチベーションダウン。
あと、起床イベントがずっとあったのは微妙。しつこさを感じた。


全体的にテキストが楽しく読めて純愛謳ってるだけあってまったりとプレイできるのがいい。
癒されたいといった気持ちがあれば十分楽しめる作品。